潮風といつも格闘している、にわか庭師のおやじは、最近では一年草ばかりを育てています。
宿根草ももっと育てたいのですが、せっかく育てた花が潮風に吹かれ枯れて枯れるのを思うと、一年草の方が後腐れがなく、気楽に付き合えるみたいなところがあるので、どうしても一年草を中心にしてしまうのです。
しかし、園芸を始めて2年になり、今まで気が付かなかった身の周りに咲いている花に気が付くようになり、最近では毎年同じ場所で同じ様に咲いてくれる花や木に思いを寄せています。
考えてみると自分の思い出の中には、遊ぶことに夢中で木や花などには興味などないはずなのに、木に関係する記憶が結構あります。
小学校への銀杏並木、よく登って怒られた庭の柿の木、就職してたまに家に帰って来た時に昔のままにある木をみて、何となくほっとした自分を昨日の事の様に思い出します。
現在の箱庭に、そんな花木があるのだろうか・・・などと考えると、淋しくなってしまうのですが、そんな花木がないのなら、せめてその変わりを宿根草にして貰おうかとも考えてしまいます。
確かに目の前には華やかに花が咲き乱れています・・・でも、それは一時の気休めにしかなっていないのでは・・・本来こうした一年草達は、脇役であるべきであって、主役にしてはいけないのではないかなどと考えてしまいます。
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